大統領選予備選挙が始まった今年の初めごろから、ニュースでこの単語が使われない日はなかったのでは、と思うくらい頻出している単語です。もし今年のアメリカの政界を表す英単語大賞を選ぶならまずこれ。

「前例のない」、「前代未聞の」といった意味ですから、本来、そうそう出てくるわけのない単語です。それが頻出するくらい 2016年の米大統領選は「前代未聞」な状況になっているわけです。中でも「前代未聞」の大安売り状態になっているのは、いわずと知れたトランプです。トランプが大統領候補に選ばれたこと自体が unprecedented な上に、問題発言のいちいちが unprecedented。トランプ発言が炎上するたびに火消しに懸命だった共和党幹部も今や口を閉ざしています。火の粉がふりかからないようにするのが精一杯で、共和党内にはトランプ不支持を公言する国会議員も次々と出てくる unprecedented な事態。

Unprecedented なのは共和党だけではありません。社会主義者を標榜するバーニーが最後まで大本命のヒラリーと争った民主党の予備選挙だって unprecedented でした。その予備選挙で党本部がヒラリーに肩入れしていた Eメールがリークして、党大会直前に党委員長が辞任するという事態も unprecedented。Eメールスキャンダルは今も継続しているし、若年層やリベラル派のヒラリーや民主党に対する不信感は消えそうもなく、民主党の屋台骨も揺らいでいます。

最初から unprecedented なネガティブ選挙といわれてきましたが、相変わらずヒラリーもトランプも、その好感度の低さは unprecedented なレベル。その結果、リバタリアンやグリーンといった第三党の人気が急上昇しているのも unprecedented。ここにきて事前調査のトランプ支持率は地すべり状態で下がってきていますが、なにしろ今年の選挙は unprecedented なのでヒラリー陣営も楽観は許されません。11月の大統領選まで、まだまだ新たな unprecedented な事態は続きそうです。

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