surrogateを英和辞典でひくと「代理人」とか「代行者」とあって、ニュースに出てくるsurrogateというと、まず思い浮かぶのはsurrogate mother (代理母)だと思います。が、最近頻繁に登場するsurrogateは日本語の「代理」とはちょっとニュアンスが違います。たとえば「Michelle Obama is Clinton’s best surrogate.」というふうに使われているのですが、もちろんミシェル・オバマはヒラリーの代理ではありません。Surrogateとは候補者に代わって応援演説をする人や、候補者の意見を代弁したり質問に答えたりするキャンペーンスタッフのことです。

さて、ヒラリー陣営ではオバマ大統領からミシェル・オバマ、バーニー・サンダース、エリザベス・ウォーレンまで人気のある大物サロゲートがあちこちで応援演説をしていますが、トランプのサロゲートになる共和党の大物政治家はほとんどいません。表立ってトランプを支持しているのは、ブリッジゲートのスキャンダルでそれどころではないクリス・クリスティや嫌われキャラのニュート・ギングリッチなど、いろいろな意味で微妙な政治家ばかり。トランプのサロゲートといえば、政治家よりもキャンペーンスタッフです。予備選挙の頃からトランプが問題を起こすたびに「トランプ・サロゲート」として各局のニュース番組に登場していました。

トランプ・サロゲートとしてテレビに出てくるスタッフは何人かいるのですが、本人が女性の敵扱いされているのを意識して女性が多い。しかし金髪ロングヘアのいかにもトランプタイプばかりなのが笑えるところです。が、その中で別格なのはキャンペーン・マネージャーのKellyann Conwayで、SNLの大統領選パロディにも登場するほど有名になりました。出てくるたびにトランプの問題発言や問題行動の言い訳をするのが仕事みたいになっているのですが、ともかく強引な問題点のすりかえと、いくら何でもな無理やりな理論がすごい。もちろん、それはトランプが滅茶苦茶だからで、それをなんとか取り繕うのがサロゲートの仕事なわけです。仕事とはいえご苦労なことだと思っている人も多いと思います。

もっとも政治の世界でキャリアを築いてきたKellyann Conwayはそんなことは先刻承知の上だろうし、選挙結果がどうなろうと、ただでは起きなさそうです。

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