ノースカロライナ州シャーロットでは、警官が別件捜査中に無関係な黒人を射殺したことに抗議するデモが暴動にまで発展し、大変なことになっています。警察の黒人に対する差別的な対応が大きな問題になる中、再び議論の的になっているのが stop and frisk です。

警官が道行く人を止めて (stop)、身体をさぐって武器やドラッグなどを所持していないかをチェックする (frisk) ことをいいます。犯罪を未然に防ぐためということで取り入れられたシステムですが、この対象となるのが黒人やラティーノが圧倒的に多いということから人種差別プロファイリングだとして、人権侵害かどうかということが裁判で争われてきました。実際に犯罪防止に役立っているのか、それとも人種差別であるばかりか犯罪多発地域の住民の警察への反感をあおるだけなのか、というのが論点です。

ストップ・アンド・フリスクは、stop-and-frisk とハイフンでつなげられることもあり、1セットで多くの意味をもつ言葉です。Stop は、そのままの意味ですが、日本人にわかりにくいのは frisk です。ウェブの英和辞典にはまず、「はねまわること、じゃれること」が第一にあげられていますが、実は英語として使われるのは、もっぱら「警官などが身体をさわってボディチェックすること」です。念のためアメリカ人数人に確認したところ、動詞frisk を「はねる」とか「じゃれる」という意味で使うことはまずない、聞いたことがない、絶対使わない、誰も使わない、などの全面否定回答が返ってきました。英語の辞書には一応「Skip or leap playfully」という定義ものっていて、テクニカリーには間違いというわけではないそうですが。

Frisk の意味が誤解されやすいのは形容詞の frisky がよく知られているからだと思います。そういえばフリスキーというペットフードの大手ブランドもあります。Frisky はまさに子どもや犬がはねたり、じゃれたりする様子やエネルギッシュな様子に使われる形容詞です。ちなみに frisky は「Sexually playful or excited」という意味でも使われます。これを日本語に訳すと「性的に興奮する」「さかる」など、なんだかどぎつい印象になりますが、英語では、まさに playful な、もっと軽い感じの表現です。

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